雨に濡れてしまったグローブは、お手入れの仕方がわからずについ放置してしまいがち。
ですがそのままにしておくとカビや悪臭が発生したり、最悪の場合は、革が硬化してしまい修理ができず、買い替えになってしまうこともあります。
この記事でRe-Birthのグラブマスターがお教えする、「水に濡れたグローブの正しいメンテナンス方法」を知り、大切なグローブのケアにぜひ役立ててくださいね!
グローブを使い終わったらタオルや雑巾などで水気を拭き、泥汚れや土をぬぐい落とします。
ちから加減に神経質になる必要はありませんが、ゴシゴシと強くこすらないように気をつけてください。
作業の目安時間:3分程度
グローブの使用中は、濡れてしまったらその都度こまめに水気を拭きとるとGOODです!
S字フックやハンガーなどにかけて風通しのよい日陰につるし、2〜3日かけてしっかりと乾燥させてください。
地面から2m前後離れた、きちんと風の当たる高さにつるすのがポイント。
グローブの中に新聞紙を詰めて水気を吸い取らせると、乾きが早くなります。
乾燥の目安時間:季節にもよるが通常2〜3日程度
中に手を入れても湿り気を感じず、水分でグローブが重くなってなければ乾いた証拠です。床や地面への直置き、日なたに干すのはNGですよ!
A:乾いたのが確認できたら、毛の硬い豚毛ブラシを革目(縦方向)に沿ってかけ、グローブに付着した土や砂、ほこりを掃き出すように落としていきます。
B:次に、タオルや雑巾にクリーナーオイルをつけ、くるくると円を描くように汚れ、古いオイルを落としていきます。
作業の目安時間 A:1〜2分程度/B:〜30分程度
Aの工程でシワをのばしながらブラシをかけたり、Bの工程で1箇所の作業範囲を500円玉サイズに小分けしたり、丁寧に汚れを落とすと仕上りの綺麗さが増します!
乾燥後のグローブは硬さが戻っているので、汚れを落とし終えたら、体重をかけてグローブ全体を揉みこみ柔らかくほぐします。
ご自身での作業が難しい場合は、当店のようなグローブ専門店に持ち込んでいただき、スチーム当てと揉みこみの両方を施すのがベストです。
作業の目安時間:5分程度
揉みこみを行うのは、濡れて革の繊維がぎゅっと硬くなってしまうためです。
親指側から体重をかけて織り込むようにもみほぐし、小指側からも同様に行います。
保革用のオイルを、スポンジなどを使ってグローブ全体に薄く塗ります。素手でももちろんOK。
仕上げは次の工程で行うので、ここではオイルを全体に塗布することを意識します。
オイルで革を保護することにより、グローブの裂けやひび割れ防止になります。
作業の目安時間:5分程度
オイルの種類や機能はメーカーによって違います。
私のおすすめは、自然な艶に仕上がる、グラブに浸み込みにくいオイルです!
「5」で塗ったオイルを、馬毛ブラシで均一に薄く伸ばしていきます。(ここでもブラシをかける方向は縦に)
この工程により、オイルの浸み込みすぎでグローブが重くなるのを防げます。
オイルが均一に伸ばせたら、グラブムートンやマイクロファイバー素材の布で磨き、艶を出して完了です。
作業の目安時間:5分程度
全ての作業を終えたら、一晩寝かしてオイルを馴染ませましょう。塗布直後のオイルは汚れが付着しやすいため、お手入れが台無しになってしまいます。
試合中に切れてしまうなど大事な場面でピンチを招くまえに、紐の交換をおすすめします。
早めに修理することで傷口の拡大を防ぐことができ、グローブ自体の寿命を伸ばすことにもつながります。
放置すると、グローブ内部に砂などが入り込んで重くなり、グローブ自体の劣化も早くなります。
濡れてしまった場合は、バッグや袋に入れっぱなしのまま放置せず、しっかりと乾燥させることが何よりも重要です。
また、水濡れを防ぎたいからといって、「靴やかばん用の防水スプレー」を使うのは革そのものへの影響が未知数なのでおすすめできません。
試合中に雨が降ってきたり、雨の中トレーニングをしなければならないこともあるかと思いますが、以上の手順で正しいお手入れを施してあげれば大丈夫です。
濡れて革の繊維が硬くなっていること、繊維を柔らかくほぐすこと意識しながらSTEP4の工程を行なっていただくと、とても効果出来ですよ。
ご自身のメンテナンスだけでは不安が残る場合や、メンテナンスそのものが難しく感じる方は、ぜひ早めに当店のような専門店にお持ち込みくださいね!